スキー滑走は、他のスポーツと比較して自分のカラダをかなり高速で移動させています。斜面に対する状況判断、他のスキーヤーとの衝突回避など、スキー滑走に求められる技術以外にも、危機回避としてのアジリティ向上は不可欠です。

そして、スキーパフォーマンスを高めるためには、素早い切り返し、ターン速度アップに伴う瞬間的な対応能力、瞬時のリカバリー能力など、重心コントロールを伴ったアジリティ能力が求められます。

手軽にできるアジリティトレーニングの1つにラダーエクササイズがあります。とても良いトレーニングですが、ラダーを行えばスキーヤーに必要なアジリティが効率的に身につくわけではありません。

重心移動とその精度が求められるスキーヤーアジリティを高める鍵は、「体幹の動的安定性」です。2023年、スペインのグラナダ大学が公開したコアトレーニングのパフォーマンスに関するシステマティックレビュー&メタ分析でも明らかになっています。

動的安定化につながる体幹トレーニングとラダーエクササイズを組み合わせることで、本来持っているアジリティパフォーマンスを最大化することができます。

今回のスキーオフトレワークショップでは、コアトレ前にベーシックなアジリティエクササイズを行い、体幹のアクティベーションエクササイズをおこなった後に、アジリティスラッツやラダーを使用したエクササイズをおこなって、動的安定性のトレーニング効果を体感していただきました。

ラダーがなくてもできるアジリティエクササイズは、小スペースでもトレーニングできるので、オフシーズンだけでなく、シーズン中のアジリティパフォーマンス維持にも役立ちます。

梅雨明けしたかのような真夏の天気の下、参加者の皆様には普段よりも休憩回数を多く取りながらしっかりと動いて頂きました!
ご参加頂いた皆様、ありがとうございました!
※次回以降の「スキーオフトレワークショップ」のスケジュールはこちら
https://www.s-challenge.com/workshop/

S-CHALLENGE Training Program Works 代表/フィジカルトレーナー
アルペンスキー選手やプロスノーアスリート、スポーツ好きの社会人クライアントへ、個別のトレーニングプログラム作成サービスを展開し、パフォーマンス向上をサポート。日本スポーツ協会 公認アスレチックトレーナー(JSPO-AT)、全米スポーツ医学アカデミー 公認コレクティブエクササイズスペシャリスト(NASM-CES)