多くのスキーヤーの方が改善・修正したい課題の1つに、「左右差」があります。利き腕・利き脚もありますので、完全に左右差を解消するのはかなり難しい課題でもあります。
しかしながら、2018年にオーストリアで発表された論文では、左右の対称性がスキーパフォーマンスに繋がることを明確にしています。203人のユース選手(15-19歳)と83人のエリートスキーヤー(20-34歳)の筋力の左右対称性を検査して、エリートスキーヤーたちは非対称性が少ないという結果でした。さらに、ユース選手の左右の非対称性が大きい場合は、外傷のリスクが高いということもわかりました。
左右差の改善・修正に取り組みことはスキーパフォーマンス向上だけでなく、ケガの予防にも繋がるので、ケガのリスクを少しでも下げるべき社会人スキーヤーの皆さんには必須のトレーニング課題となります。
左右差を改善していくためには、左右非対称トレーニング=アシンメトリートレーニングが有効、という研究結果もあります。今回のスキーオフトレワークショップでは左右差が生じている4つの因子「姿勢」「可動域」「筋力」「機能性」について、セルフチェックしていくための方法や改善エクササイズなどを交えて、解説&トレーニングしていただきました。
側方動作や捻りの動作はすべてアシンメトリートレーニングになるのですが、左右不均等な原因を把握しないで、闇雲にアシンメトリートレーニングを繰り返しても、問題の解決にはなりません。
改善トレーニングも機能的に組み立てていくことが、トレーニング時間の効率性に繋がります。限られたオフトレ時間のリソースを、効率的に消化していきましょう!
次回は7月31日に開催いたします。
今回もご参加頂き、ありがとうございました!
S-CHALLENGE Training Program Works
代表/フィジカルトレーナー
飯島庸一
※次回以降の「SKIオフトレWorkshop&WEBセミナー」のスケジュールはこちら
https://www.s-challenge.com/workshop/
S-CHALLENGE Training Program Works 代表/フィジカルトレーナー
ファンクショナルトレーニングと筋力トレーニングを統合したトレーニングメソッドで、アスリートやスポーツ大好きな社会人クライアントの動作と機能を高めるサポートを展開。日本スポーツ協会 公認アスレチックトレーナー(JSPO-AT)、全米スポーツ医学アカデミー 公認コレクティブエクササイズスペシャリスト(NASM-CES)